いのちの授業と子供たちからの宿題

☆今回は、ときがわホースケアガーデン応援クラブ  のメンバーの一人で、牧場の近所に住んでいる高橋れい子からの投稿を掲載します☆

 

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  萩ヶ丘小学校生徒さんたちのホースケアガーデンでの動物写生会で、写真を撮らせていただいたりしたご縁から、萩小〈講話朝会〉と〈道徳の授業〉に呼んでいただきました。

 手回しオルゴールの音とともに、ホースケアガーデンの動物たちが登場する歌紙芝居「ふわふわろばのロージィ」「ともだちっていいね」を上演し、その後に、牧場との関わりのことや、動物のいのちのことなどをお話させてもらいました。 その時の様子をご報告させていただきたいと思います。

  萩ヶ丘小学校は、ときがわホースケアガーデンと同じ西平という地域にあります。昭和初期の建物が残され、地元の材木もふんだんに使った美しい木造の校舎です。全校生徒44人が、地元の人たちから暖かく見守られながら勉強しています。

 

廊下に貼られた生活新聞 「町、たんけんしたよ」には、ホースケアガーデンのことも紹介してもらっていました。 


★10月6日、〈講話朝会〉

 講話朝会では、月に一度、地域で様々な活動をされている方々からお話を伺っているそうです。  

 私は、歌紙芝居「ふわふわろばのロージィ(詞・曲/高橋れい子)」「ともだちっていいね(詞/木村香織、曲/高橋れい子)」を上演しました。4年前にお星様になったロージィはホースケアガーデンのアイドルロバでした。この歌はロージィがまだ元気だったころにつくった歌です。

  「ともだちっていいね」は、場長の香織さんの詩に歌詞を補作し、曲をつけさせてもらったものです。「ま、いいか」というセリフがかわいい歌です。

 その後に、手回しオルゴールで「どんぐりころころ」などの演奏をしました。オルゴールを回しているテーブルに耳をつけると、不思議の世界に入り込んだかのような、きれいな響きが聞こえます。 

 私は歌もつくっていますが、彫刻がもともとの仕事です。その立場から、身近な人や生き物に興味を持ったり観察したりして、その感動を表現することの楽しみと大切さをお話させていただきました。

 

11月10日、〈道徳の授業〉

 道徳の授業に呼んでいただきました。2年生4人のクラスです。道徳の教科書の内容は、道にすわりこんでブルブルふるえていた、目の見えない子犬と出会った少年のお話でした。

  先生はひとりひとりに丁寧に問いかけ、今まで動物に触れた時にどう感じたか、目の見えない犬を世話し、育てていく中での少年の気持ちのことなど、いのちの大切さを話し合いました。とても心のこもったあたたかみのある授業だと感じました。

 その後に、私の家にいる片目が見えず声を出すことができないリンちゃんという犬(もとはのら犬で、夜、道路の真ん中にすわっていた犬でした)のお話と、牧場のことやペットのお世話のしかた、歌紙芝居をさせていただきました。

 


 

こどもたちからの質問

 

  何日かして、4人の子たちから、かわいい絵の表紙でとじられた、授業の感想と質問をいただきました。

 こどもたちからもらった質問の中にはとてもむずかしいものもあり、あらためて動物と人間の関わりを考え、いのちを見つめなおす機会となりました。そして私にとってこれからも考えていきたいと思う大事な宿題にもなりました。

 

 ホースケアガーデン場長の木村香織さんからも、毎日の忙しいお仕事の中、お返事を書いてもらいました。むずかしい字はふりがなをふって、学校にお渡ししてまいりました。
ちょっと長くなりますが、二人の返事をお読みいただけたら幸いです。

☆どうぶつの命は、大きいですか、小さいですか。どうぶつは何びきいますか。 

は〈木村香織さん(ときがわホースケアガーデンの場長 )からのお返事〉です

 答)・どうぶつの命は、とてもすんでいて、きらきら輝いています。大きく輝いたり、ちいさくあたたかいひかりになったり。 

・今は17ひき(ウマ7頭、ヤギ1頭、イヌ3匹、ネコ5匹、ウサギ1羽) ですが、お空の星になったどうぶつをいれると、数えきれないです。

 

は〈高橋れい子からのお返事〉です

 ●答)・その動物がひとりぼっちのときは、いのちの力が小さいと思います。でも、人と関わったり、動物どうしで関わる時、いのちといのちがつながって、大きくなると思います。
今、わたしの家にいる動物はイヌ(りん)とウサギ(らび) の二ひきです。 

・オルゴールは、きよらかできれいな音がするので、わたしも大すきです。チャンスがあったら、また聞いていただきたいです。


☆いちばんたいへんだったのはなんですか。

答)好きな仕事ができて、まいにちたのしいです。たいへんなことはすぐにわすれてしまいます。 

●答)・ロージィはミニチュアドンキーという種類の、おとなしいロバです。前のかい主のときに、たべものをもらえなかったり、お世話をしてもらえないで、ほおっておかれて、くるしい思いをしたことがあるそうです。

 でもそのあとは、ときがわのおじさんやホースケアガーデンの かおりおねえさんに助けてもらって、牧場にくるたくさんの人に愛されて、しあわせそうでした。

動物のお医者さんとおねえさんで助け合って、ほとんど歩けないほどだったロージィのひづめの病気もなおしたそうです。


☆おせわしたとき、どうだったですか。

 )・おせわをしているようで、 良くかんがえると、おせわをしてもらっているのですよ。 

 ●答)・牧場でロージィとはじめて出会ったのは、私が病気のときでした。ロージィはいつも、のんびりしていて、 とてもやさしいロバでした。そしてロージィをなでたり、お馬さんのやさしい目を見ていると、とてもあたたかい気もちになることができました。そしてすこしずつ元気になっていきました。
 動物たちが大好きな かおりおねえさんが、毎日いっしょうけんめい大切にお世話しているのを見て、なんてやさしいすてきな牧場なんだろうと思ったら、歌が心にうかんできて「ふわふわろばのロージィ」ができました。

 そしてその歌にあわせてフェルト人形と、紙芝居も作りました。


☆いちばんうれしかったことは、ありますか。

 答)亡くなったどうぶつたちが、夏になると、川のほたるになって、会いにきてくれます。そのときがうれしいです 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

都幾川の光「夢夜の蛍」   絵/松永友和

 

 ●答)・ホースケアガーデンには、人間に見すてられた動物がたくさんいます。いじめられたりして、心が傷ついている動物もいます。でも今は、かおりおねえさんや、ときがわに来るたくさんの人たちにかわいがられているので、動物たちはやさしいあたたかい目をしています。

 わたしも牧場のみんなのように、人の心をあたためることができるような、歌や人形をこれからも作っていきたいと思います。
一ばんうれしかったことは、わたしが小学生のころ、春に生まれた小さなヤギの子をつれて、れんげの花さく田んぼに草を食べさせにいったことです。



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